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しんしんと

不思議と落ち着いているのは 気温のせいだろうか

生きていれば 空を見上げることがある

それでも僕らは 空に触れることはできない

 

呆気なく終わる命ならば

僕らはなぜ 生きてるのだろう

残っているアイスコーヒーを そっと飲み干した

普通という言葉が なんだか嫌いだった

 

遊的な芝居 簡素な住宅

静かなことが好きで でも騒がしいところも悪くなくて

どこにいても感じない記憶が呼び覚ます世界で

僕はまた 一人になってしまう

 

秀でているのは限りある能型

純粋無垢な希望の中で また命が芽吹く

そんな時に僕は なにもできないまま

記憶になり 雪が降る

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